歯科矯正治療とは
矯正治療とは、歯並びや噛み合わせを整えることです、歯並びが整うと虫歯や歯肉の病気の予防になり、噛み合わせが良くなると口腔の健康につながり、全身の健康増進に結びつきます。さらに、歯並びや噛み合わせの調整により顔貌の調和が図られ、自分自身に対して安心感や自信を持つようになる人も少なくありません。生活の質を上げるうえで効果の高いものです。
治療の流れ
- 初診相談 問診・視診をして、治療の概略を簡単に説明します。 当院では、セカンドオピニオンを目的としたカウンセリングも行っていますので、ご相談だけでもお気軽にお越しください。
- 検査と診断 歯の精密な型取り・噛み合わせ位置の確認・口の中や顔の写真・レントゲン撮影など治療に必要な検査を行います。必要に応じて顎関節の精査・顎運動のモニタリング・かむチカラの評価を行います。さらにCT検査が必要な場合は、ご了解の上九州大学病院などにて検査を依頼することもあります。矯正治療前の精密検査には30分〜90分程度かかります。検査の結果、歯並びや噛み合わせについての所見をお話しし、治療方針・治療方法・期間・費用をご説明します。
- 治療期間 治療方針に基づき、症状に適した矯正装置を用い、段階的な治療をいたします。通院間隔は、治療内容によって異なりますが、通常2〜6週間隔のご来院となります。
- 保定期間 動かした歯を支えて保護安定させる期間です。保定装置を使用する期間は通常2〜3年間です。
すぐに治療は始めません
検査を受けたからといって、すぐに治療を開始する必要はありません。矯正歯科治療には、時間と費用がかかるうえ、患者さんご本人の意志とご家族の理解や協力が不可欠ですので、じっくりご検討ください。
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用について
- 最初は矯正装置による不快感、痛み等がありますが、数日間から1、2 週間で慣れることが多いです。
- 歯の動き方には個人差があり、そのため、予想された治療期間が延長する可能性もあります。
- 装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院等、矯正治療には患者さんの協力が非常に重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 装置が付いているため歯が磨きにくくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。そのため、丁寧に歯を磨いたり、定期的なメンテナンスを受けたりすることが重要です。また、歯が動くと 隠れていたむし歯が見えるようになることもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることがあります。
- 歯肉が痩せてさがることがあります(ブラックトライアングル)。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで歯髄神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 治療開始時に、金属等のアレルギー症状を示すことがあります。
- 治療中に「顎関節で音が鳴る、下顎角(エラ)付近が痛い、耳の前が痛くて口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
- 様々な問題により、当初予定した治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形を修正したり、咬み合わせの微調整を行ったりする可能性があります。
- 矯正装置を誤飲する可能性があります。
- 装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 装置が外れた後、保定装置を指示通り使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
- 装置が外れた後、現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物) などをやりなおす可能性があります。
- あごの成長発育によりかみ合わせや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずが生えてきて、凸凹が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病等により歯を支えている骨がやせると、かみ合わせや歯並びが変化するこがあります。その場合、再治療等が必要になることもあります。
- 矯正歯科治療は、一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
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